答え

永代供養でも多くの場合で年忌法要を続けることができ、寺院や霊園と相談して個別法要か合同法要かを選んで実施します。

1. 背景・基本的な考え方

永代供養とは、遺骨の管理や供養を寺院や霊園が長期間にわたって代わりに行うしくみを指します。継承者がいない場合や、お墓の維持が難しい場合に選ばれる供養方法です。

年忌法要とは、一周忌・三回忌・七回忌など、亡くなった命日を基準として行う仏教の追善供養の行事です。故人を偲び、家族や親族が集まってお参りを行います。

永代供養にした場合でも、次のような形で年忌法要を行える場合があります。

• 寺院や霊園が合同供養（合同法要）の日程を決めて読経を行い、そこに参列する方法。
• 施主が依頼し、個別の年忌法要を本堂・法要室・自宅などで行う方法。
• 納骨堂や合祀墓に納めた後でも、位牌や遺影を用意して法要のみ行う方法。

永代供養の契約内容や施設の方針によって対応が異なるため、年忌法要の可否や方法は事前に確認する必要があります。

2. 手順・流れ（ある場合）

1. 永代供養の契約内容を確認する。
   契約書やパンフレットを見直し、「年忌法要の対応」「合同供養の有無」「読経の依頼方法」などの項目を確認します。分からない点は寺院や霊園に問い合わせます。
2. 年忌法要の形式と場所を決める。
   合同供養に参列するか、個別の年忌法要を依頼するかを家族で相談します。本堂・法要室・納骨堂・自宅・会館など、どこで行うかもあわせて決めます。
3. 寺院・霊園へ予約と依頼を行う。
   命日に近い土日や良い日程は混みやすいため、一周忌など節目の法要は一〜二か月前を目安に日程調整を行います。日時、人数、読経時間、会食の有無などを確認します。
4. 当日の準備を整える。
   位牌や遺影、数珠、供花、供物、お布施、必要に応じて塔婆料などを準備します。合祀墓や納骨堂の場合は、現地の参拝ルールやお供え物の制限を事前に確認します。
5. 法要後のあいさつとお礼を行う。
   参列者へのあいさつや、寺院へのお礼の言葉を伝え、お布施を失礼のない形でお渡しします。今後の法要の方針についても相談すると安心です。

3. 費用・期間・持ち物の目安

項目	内容	相場・目安
主な費用	年忌法要の読経料・御布施・塔婆料など。	3万〜15万円前後。
付帯費用	会場使用料・会食費・供花・供物・送迎など。	数千〜10万円程度。
期間	年忌の一〜二か月前から日程調整と準備を開始する。	準備期間は1〜2か月。
持ち物	位牌、遺影、数珠、お布施、供花、供物、案内状控えなど。	寺院や霊園によって異なる。

• 地域・宗派・運営主体によって差があります。
• お布施や塔婆料の金額については、直接寺院や霊園に確認することを推奨します。

4. 地域・宗派による違い

• 地域差：地域によって手順・費用・形式が異なります。
• 宗派差：宗派によって作法や読経内容、年忌の回数や重視する年限が異なります。

不明点は寺院・霊園・自治体・専門機関への確認を推奨します。

5. 注意点とまとめ

永代供養にしても、年忌法要を希望する場合は、施設側がどこまで対応しているかを必ず確認する必要があります。合同供養のみ対応のところもあれば、個別法要も受け付けるところもあります。

合祀墓の場合は、個別の墓前での読経ができないことがあり、本堂や法要室での読経と焼香のみになることがあります。納骨前後のタイミングで、今後の年忌法要の方法や回数について相談しておくと安心です。

また、年忌法要は自宅や会館などで位牌と遺影を前に行う方法もあり、遺骨が永代供養墓に移された後でも実施できます。費用や形式は地域・宗派・運営主体によって大きく異なるため、疑問点はその都度確認することが大切です。

不明点を残さず、早めに相談と準備を行うことで、故人と向き合う時間を落ち着いて持つことができます。

6. 次の行動

1. 永代供養の契約書や案内資料を確認し、年忌法要の取り扱いを把握する。
2. 家族・親族と年忌法要をどの程度続けるか、どのような形式にするかを共有する。
3. 寺院・霊園に具体的な日程や費用、実施方法について相談し、必要書類と費用を準備する。

迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。無料相談はこちら