Q. ペットに戒名や法名をつけることはある?宗派ごとの差を解説
答え
ペットに戒名や法名をつけるかどうかは寺院や宗派の考え方によって異なり、対応する寺院ではペット供養の一環として授与されます。
1. 背景・基本的な考え方
戒名や法名とは、仏教で亡くなった人に授ける仏さまの教えに基づく名前のことです。多くの宗派で、人が仏弟子になった証として、生前や死後に授与されます。
本来は人を対象とした名前ですが、近年は家族同様に暮らしたペットを丁寧に供養したいという希望が増え、ペット霊園や一部の寺院では「ペット戒名」「ペット法名」などの形で名前を授けるケースがあります。ただし、すべての寺院で行われているわけではなく、教義や住職の考え方によって判断が分かれます。
ある寺院では、人と同じ形式の戒名や法名を授ける場合があります。一方で、動物には戒名や法名を付けず、あくまで俗名のみを読み上げて供養する、あるいは「〇〇動物霊位」のような表現にとどめる寺院もあります。
このように、ペットへの戒名・法名授与は地域によって差があります。また、宗派によって差があります。そのため、具体的な可否や形式は、必ず個別の寺院やペット霊園に確認する必要があります。
2. 手順・流れ(ある場合)
ペットに戒名や法名をつけたい場合のおおまかな流れは次のとおりです。
- 家族で希望や予算を整理する。
ペットにどの程度の供養を行いたいか、個別法要にするか、合同供養にするか、予算の上限はいくらかを家族で話し合います。 - 対応している寺院やペット霊園を探す。
インターネットや知人の紹介などで、ペット供養と戒名・法名授与を行っている寺院やペット霊園を探し、宗派や方針を確認します。 - 寺院・施設へ相談する。
電話やメールで事前に連絡し、ペットへの戒名・法名授与の可否、費用、形式、法要の有無などを確認します。ペットの名前、種類、性別、命日などを伝えます。 - 申込みと日程調整を行う。
戒名・法名授与のみか、読経や納骨を伴う法要も行うかを決め、日程を調整します。申込書の記入や、お布施・料金の準備を行います。 - 戒名・法名の授与と供養を受ける。
寺院または霊園にて読経が行われ、位牌やプレート、過去帳などに戒名・法名が記載されます。火葬や納骨と合わせて行う場合もあります。 - その後の法要・供養を相談する。
命日や月命日、年忌法要を行うかどうか、永代供養墓や合祀墓などに納めるかなど、今後の供養のあり方を相談します。
3. 費用・期間・持ち物の目安
| 項目 | 内容 | 相場・目安 |
|---|---|---|
| 主な費用 | ペット戒名・法名授与料(読経を伴う個別供養など) | 1万〜5万円 |
| 付帯費用 | 位牌・プレート作成費、納骨料、永代供養料など | 数千円〜5万円 |
| 期間 | 相談から授与までの期間 | 即日〜数週間 |
| 持ち物 | 本人確認書類、ペットの写真、火葬や埋葬に関する書類など | 寺院・施設によって異なる |
- 地域・宗派・運営主体によって差があります。
4. 地域・宗派による違い
- 地域差:地域によって手順や費用、対応の有無が異なります。都市部ではペット霊園やペット供養を専門とする寺院が多く、戒名・法名授与の選択肢が比較的豊富な一方、地方では対応できる寺院や施設が限られる場合があります。
- 宗派差:宗派によってペットへの戒名・法名付与に対する考え方や作法が異なります。人と同様の戒名・法名を認める寺院もあれば、動物には付けずに合同供養のみ行う寺院もあります。また、同じ宗派でも寺院ごとに判断が分かれることがあります。
不明点は寺院・霊園・自治体・専門機関への確認を推奨します。
5. 注意点とまとめ
ペットに戒名や法名をつけられるかどうかは、寺院や霊園の方針、地域や宗派によって大きく異なります。事前に必ず問い合わせを行い、対応の可否や費用、供養の形式を確認することが重要です。
戒名・法名授与にかかる費用は、お布施の性格を持つ場合があります。金額の目安や包み方について不安がある場合は、遠慮せず事前に相談してください。無理のない範囲で選択することが大切です。
また、ペットの火葬や埋葬、散骨などについては、自治体の条例や施設ごとの規定に従う必要があります。法的な扱いが不明な場合は、自治体窓口や専門機関への確認を推奨します。
家族にとって納得のいく形で供養を行うことが、後悔の少ない見送りにつながります。早めに情報を集め、複数の選択肢を比較検討すると安心です。
6. 次の行動
- 家族とペット供養の希望や予算、戒名・法名を付けたいかどうかを話し合う。
- ペット供養と戒名・法名授与に対応している寺院やペット霊園を複数リストアップし、方針と費用を確認する。
- 寺院・霊園・自治体に相談し、必要書類や持ち物を準備したうえで、案内に沿って申込みと供養の手続きを進める。
迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。無料相談はこちら
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