墓じまいとは、「現在あるお墓を閉じて遺骨を取り出し、他の供養方法へ移すこと」を指します。

詳細解説

基本の流れ

1. 家族で相談：墓じまいを行う理由（後継者不在・費用負担・遠方管理など）を整理する。
2. 寺院・霊園へ相談：管理者に墓じまいの意向を伝え、手続き方法を確認する。
3. 閉眼供養（魂抜き）：僧侶に読経してもらい、墓石から魂を抜く儀式を行う。
4. 遺骨の取り出し・移動：新しい納骨先（永代供養墓・納骨堂・樹木葬など）へ移す。
5. 墓石の撤去・更地化：石材店に依頼して墓地を原状回復し、返還する。

理由と背景

• 後継者問題：子供や親族に負担を残さないために行う。
• 経済的理由：維持管理料や墓石修繕費の負担軽減。
• ライフスタイルの変化：遠方の墓よりも身近な納骨堂や樹木葬を選びたい需要が増えている。

地域・宗派による違い

• 地域差：都市部では墓じまいが増えており、地方ではまだ家墓を守る意識が強い。
• 宗派差：閉眼供養の儀式内容や僧侶への謝礼（お布施）の金額が宗派によって異なる。
• 不明点は寺院・霊園・行政窓口に確認することが重要。

費用・期間の目安

• 費用：墓石撤去・処分費用で10万〜30万円（1㎡あたり）、閉眼供養のお布施3万〜5万円、新しい納骨先の費用30万〜100万円。
• 期間：相談から完了まで2〜6か月程度。繁忙期はさらに延びることもある。
• 持ち物：1. 墓地使用許可証 2. 埋葬許可証 3. 契約者の本人確認書類・印鑑

注意点

1. 墓じまいは元に戻せないため、家族全員で合意形成をしてから進めることが大切。
2. 遺骨の移動には行政の改葬許可が必要であり、申請を怠ると法的トラブルになる。
3. 閉眼供養や新しい納骨方法については必ず専門機関に相談する。

次の行動

1. 家族や親族と墓じまいの必要性について話し合う。
2. 寺院・霊園に相談し、手続きや費用の見積もりを確認する。
3. 新しい納骨先を決め、改葬許可申請を行って正式に手続きを進める。