答え

永代供養の遺骨は一定期間の個別安置後に合祀する方式が多く、最初から合祀する場合もあり、契約時に期間と方法を必ず確認します。

1. 背景・基本的な考え方

永代供養とは、遺族に代わって寺院や霊園などの管理者が、期限を定めずに読経供養や納骨堂・墓所の管理を続ける埋葬・納骨方法を指します。
「お墓を継ぐ人がいない」「子どもに負担をかけたくない」といった事情から選ばれることが増えています。

遺骨の扱い方には大きく分けて「個別」と「合祀（ごうし、他の方の遺骨と一緒に埋葬すること）」があります。
個別は骨壺ごとに棚や区画を用意して安置し、名前や戒名を表示する方法です。合祀は骨壺から遺骨を取り出して他の方と一緒に埋葬し、個々の遺骨を分けて取り出せない状態にします。

多くの永代供養では、一定の年数は個別安置を行い、その後に合祀へ移行する「期限付き個別＋合祀」の形が採用されています。
遺骨の扱いや供養方法は施設ごとに細かい取り決めがあり、地域によって差があります。宗派に基づく読経や戒名の有無、納骨の作法なども宗派によって差があります。

2. 手順・流れ（ある場合）

1. 寺院・霊園・納骨堂を探し、永代供養の内容（個別か合祀か、期間や費用、供養方法）について事前相談や見学を行います。
2. 遺骨の受け入れが可能かを確認し、申込書の記入や永代供養契約、名義人の登録、必要に応じて埋葬許可証の提出などを行います。
3. 指定された日時に納骨式や開眼供養などを行い、個別安置の場合は骨壺を棚や区画に納め、合祀の場合は合祀墓へ埋葬します。
4. 命日や春秋彼岸、お盆などに合同法要が行われる場合は、案内に従って参列し、永代供養の内容や合祀への移行時期について定期的に確認します。

3. 費用・期間・持ち物の目安

項目	内容	相場・目安
主な費用	永代供養料（個別区画・合祀墓の使用料、一定期間の管理料を含む場合が多い）。	個別付きで30万〜80万円程度。合祀のみで10万〜40万円程度。
付帯費用	納骨式や法要のお布施、プレート・彫刻料、戒名料など。	5万〜30万円程度。
期間	契約から納骨までの期間。個別安置期間終了後に合祀へ移行することが多い。	納骨まで1〜4週間程度。個別安置は13回忌〜33回忌程度で区切る例が多い。
持ち物	遺骨（骨壺）、埋葬許可証または火葬許可証、申込者の本人確認書類、印鑑（求められる場合のみ）。	必要書類は各施設の指定に従う。

• 費用や期間、必要書類は地域・宗派・運営主体によって差があります。
• 法的な位置づけや相続・税務への影響については、自治体窓口や専門機関への確認を推奨します。

4. 地域・宗派による違い

• 地域差：地域によって手順・費用・形式が異なります。
• 宗派差：宗派によって作法や儀礼内容が異なります。
  不明点は寺院・霊園・自治体・専門機関への確認を推奨します。

5. 注意点とまとめ

永代供養の個別安置は、永遠に個別であるとは限らず、期間終了後に合祀へ移る形が多いため、「いつまで個別か」「合祀後はどう表示されるか」を契約前に確認します。
最初から合祀する場合は、後から遺骨を取り出して改葬したり分骨したりできないため、親族間で十分に話し合い、同意を得たうえで選択します。
遺骨の一部を手元供養として残したい場合は、合祀前に可能かどうかを確認し、必要な手続きや費用を把握します。
永代供養の契約内容、管理者の責任範囲、名義変更や解約の扱いなどは施設や契約書によって異なるため、書面をよく読み、疑問点は必ず質問します。
不明点を残さず、早めに相談しておくことで、将来のトラブルや遺族の負担を軽減できます。

6. 次の行動

1. 家族・親族と「個別安置と合祀のどちらを望むか」「合祀に抵抗はないか」を話し合い、希望を整理します。
2. 複数の寺院・霊園・納骨堂に問い合わせや見学を行い、永代供養の内容や遺骨の扱いを比較検討します。
3. 費用、期間、供養方法、合祀のタイミングを確認したうえで、必要書類と費用を準備し、案内に沿って申込みと納骨手続きを進めます。

迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。無料相談はこちら