Q. 【注意】手元供養で遺骨の劣化を防ぐ方法はありますか?
手元供養で遺骨の劣化を防ぐには、密閉性の高い骨壺を選び、直射日光と結露を避けて安置することが一般的です
カビや変色といった遺骨の劣化は主に湿気と紫外線が原因となるため、真空状態を作れる容器の採用や吸湿剤の同封、温度変化の少ない部屋への設置を行うことで長期保存が可能になります。
状況
遺骨の一部を自宅に持ち帰って手元供養を始めたいと考えている遺族が、遺骨が数年後にカビてしまったりボロボロに崩れてしまったりしないか心配になり、具体的な防カビ対策や正しい保管場所の判断ができずに困っています。
背景・基本的な考え方
遺骨は主成分であるリン酸カルシウムが多孔質構造を持っているため、周囲の水分や湿気を非常に吸収しやすい性質があります。手元供養は従来の風通しの良いお墓とは異なり、気密性の高い室内で保管するため、対策を怠ると部屋の結露や温度変化によって遺骨にカビが繁殖し、急激に劣化が進んでしまいます。
判断基準
遺骨の劣化を防ぐ対策は、「自宅のどの場所に安置するか」と「どのような骨壺・容器を使用するか」の2点で決まります。
具体的な選択肢
- 密閉型骨壺による保管:シリコンパッキンやネジ式の蓋を採用した骨壺を使用し、外気が骨壺内に侵入するのを遮断して湿気を防ぎます。
- 遺骨の粉骨化と真空パック:遺骨を細かく粉砕して容積を減らした上で、吸湿剤とともに真空状態の袋にパッキングして外部の湿気を完全に排除します。
- 吸湿性のある骨壺(珪藻土など)の利用:調湿効果のある素材で作られた骨壺を使用し、内部にこもる水分を自然に吸収・放出させてカビの発生を抑えます。
手順・流れ
- 遺骨の状態確認と乾燥:手元供養を始める前に遺骨に水分が含まれていないか確認し、湿気がある場合は天日干しや乾燥剤を用いて完全に乾燥させます。
- 保管容器の選定と封入:密閉性の高い骨壺や真空袋を用意し、遺骨を納めた後に接続部を防水テープや接着剤でさらに密閉します。
- 安置場所の選定と定期点検:直射日光が当たらず、エアコンの風が直接当たらない結露しにくい場所を選んで骨壺を設置し、年に数回は内部の状態を確認します。
費用の目安
| 供養方法 | 費用 | 期間 | 持ち物 |
| 密閉型骨壺での保管 | 5,000円〜30,000円 | 半永久的 | 遺骨、乾燥剤 |
| 粉骨と真空パック加工 | 15,000円〜50,000円 | 半永久的 | 遺骨、埋火葬許可証のコピー |
| 珪藻土骨壺での保管 | 3,000円〜15,000円 | 約5年〜10年 | 遺骨 |
地域・宗派の違い
温暖多湿な南日本の地域や、梅雨時期の湿度が高くなりやすい盆地地域では、特に結露によるカビの発生リスクが高まるため徹底した密閉対策が求められます。宗派による遺骨の保管方法に厳格なルール変更はありませんが、浄土真宗などでは遺骨を物としてではなく故人を偲ぶ縁として捉えるため、劣化防止対策を施すこと自体に宗教的なタブーはありません。
注意点
- 事前に遺骨の乾燥を行わずに密閉容器へ入れてしまうと、内部に残った水分が原因で数ヶ月のうちにカビが大量発生する場合があります。
- 窓際や外壁に面した壁際に骨壺を安置すると、昼夜の激しい温度差によって骨壺の内部に結露が生じ遺骨が変色する原因になります。
- 将来的に別の墓地へ納骨(分骨)する予定がある場合、接着剤で完全に骨壺を固定してしまうと後から遺骨を取り出せなくなる恐れがあります。
このような方に向いています
- 自宅のリビングで故人を身近に感じながら長期間供養を続けたい方
- 予算を抑えつつ遺骨をカビや変色から確実に守りたい方
- 住居の引っ越しが多く、その都度安全に遺骨を持ち運びたい方
よくある誤解
手元供養の遺骨は骨壺に入れておけば絶対に劣化しないと思われがちですが、一般的な陶器製の骨壺は蓋との隙間から外気が自由に出入りするため、対策をしなければ室内の湿気を吸ってカビが発生します。
次の行動
① 現在所有している、またはこれから迎える遺骨が湿気を含んでいないか状態を確認する。
② 自宅の中で「直射日光が当たらない」「結露しない」安置場所の候補を決める。
③ 予算に合わせて、密閉型骨壺にするか粉骨・真空パック業者に依頼するかを選択する。
迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。
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