答え

樹木葬の申込みは、資料請求や見学で内容を確認し、区画を選んで申込書と必要書類を提出し、費用を支払って契約したうえで納骨日程を調整する流れになります。

1. 背景・基本的な考え方

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として遺骨を埋葬する埋葬方法です。多くは寺院や霊園、民間事業者が運営し、個別区画型や合祀（ごうし、複数の遺骨を一緒に埋葬する形）などの形式があります。

従来のお墓と同様に「埋葬」であるため、火葬後の埋葬許可証が必要になり、使用規則や永代供養の内容は運営主体ごとに細かく決められています。永代供養（えいたいくよう）は、承継者がいなくなっても寺院や霊園が供養と管理を続ける仕組みです。

申し込み方法や必要書類、費用の内訳は、運営する寺院・霊園・事業者によって大きく異なります。地域・宗派によって差があります。

2. 手順・流れ（ある場合）

1. 資料請求・問い合わせを行う。
   パンフレットや公式サイトで樹木葬の場所、形式、費用、永代供養の有無を確認し、電話やメールで空き状況や見学可能日を問い合わせます。
2. 現地見学と説明を受ける。
   実際の区画や樹木の状態、アクセス、駐車場、管理体制を確認し、納骨方法、刻字の有無、使用期間、更新の有無などの説明を受けます。気に入った区画があれば仮予約をする場合があります。
3. 親族と内容を確認する。
   場所、区画の種類、費用負担、将来の管理方法について親族と共有し、了承を得ます。宗教儀礼や読経の有無、喪主や参列者の範囲なども話し合います。
4. 申込みと必要書類の提出を行う。
   申込書に住所・氏名・連絡先・使用名義人などを記入し、本人確認書類の写し、埋葬許可証、場合によっては印鑑や続柄が分かる書類を提出します。規約や使用承諾書の内容をよく読み、不明点を確認します。
5. 費用の支払いと契約締結を行う。
   指定された期日までに使用料や永代供養料、管理料などを支払い、領収書と契約書を受け取ります。支払い方法は振込や現金、分割払いなど運営主体によって異なります。
6. 納骨日程の調整と式次第の確認を行う。
   希望の納骨日や時間帯を調整し、僧侶の読経の有無、献花やお線香、参列人数、服装などの段取りを相談します。当日の集合場所や所要時間も確認します。
7. 納骨当日の埋葬とアフターフォローを受ける。
   当日は受付を済ませて納骨式に参列し、埋葬後は年忌法要を行うかどうか、管理やお参りの方法、連絡先をあらためて確認します。

3. 費用・期間・持ち物の目安

項目	内容	相場・目安
主な費用	樹木葬区画使用料・永代供養料・管理料など	30万〜100万円
付帯費用	開眼供養・納骨法要の御布施、刻字料、プレート作成など	3万〜20万円
期間	資料請求〜契約〜納骨までの期間	2〜8週間
持ち物	本人確認書類、印鑑（必要な場合）、埋葬許可証、火葬許可証の写しなど	施設によって異なる

地域・宗派・運営主体によって金額や必要書類は異なるため、必ず事前に確認してください。法務・税務に関わる取り扱いについては、専門機関への確認を推奨します。

4. 地域・宗派による違い

• 地域差：地域によって手順・費用・形式が異なります。都市部では区画が小さめで費用が高くなる傾向があり、郊外では広めの区画や里山型の樹木葬が選べる場合があります。自治体の条例によって新たな埋葬地の設置条件が異なるため、選べる施設数にも差があります。
• 宗派差：宗派によって作法や儀礼内容が異なります。檀家としての加入を前提とする寺院もあれば、宗派不問で読経のみ依頼できる霊園もあります。戒名の有無や読経料の取り扱いも寺院や宗派によって変わります。

不明点は寺院・霊園・自治体・専門機関への確認を推奨します。

5. 注意点とまとめ

樹木葬の申込方法と流れは、運営主体の規約によって大きく異なります。同じ樹木葬でも、使用期間が「一定年数で合祀になる場合」と「最初から合祀のみの場合」があるため、永代供養の内容と期間を必ず確認してください。

また、承継者が不要かどうか、途中での解約や改葬の可否、ペットとの共葬の可否、災害時の対応なども重要な確認事項です。口頭ではなく、契約書やパンフレットなど書面で残しておくと安心です。

法務・税務・相続に関係する判断が必要な場合は、寺院や霊園だけでなく、行政窓口や専門機関への確認を推奨します。早めに親族と話し合い、複数の候補を見学して比較検討すると、納得のいく樹木葬を選びやすくなります。

6. 次の行動

1. 親族・喪主・関係者に樹木葬を希望する理由と予算、場所の希望を共有する。
2. 複数の寺院・霊園・樹木葬専用墓地に資料請求を行い、見学の予約を取る。
3. 見学で説明を受けた内容を比較し、希望に合う施設を選んだうえで、必要書類と費用を準備し、案内に沿って申込みと契約、納骨日程の調整を進める。

迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。無料相談はこちら