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Q. 樹木葬契約に宗教法人の許可は必要?仕組みと注意点をわかりやすく

答え

樹木葬の契約では個人が宗教法人から別途許可を取る必要はなく、自治体の許可を受けた霊園かどうかを確認することが重要です。

1. 背景・基本的な考え方

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする埋葬方法を指します。多くの場合、寺院(宗教法人)や公益法人、民間事業者が運営する霊園の一区画として整備されています。

日本でお骨を埋葬する場合は、「墓地、埋葬等に関する法律」に基づき、都道府県などの自治体から「墓地経営許可」を受けた場所で行う必要があります。この行政上の許可は墓地全体に対して出されるものであり、個々の利用者が宗教法人から改めて許可を申請する仕組みではありません。

寺院が運営する樹木葬の場合、宗教法人は「運営主体」として利用規約や供養方法を定めます。利用者はこの規約に同意して契約する形になり、「許可申請」ではなく「契約・申込み」という扱いになります。

一方で、私有地に独自に樹木葬墓地を設ける場合は、宗教法人の許可ではなく、自治体による墓地としての許可が必要になるため、専門家や自治体への事前相談が欠かせません。この点は地域によって差があります。

2. 手順・流れ(ある場合)

  1. 情報収集と見学を行い、候補となる樹木葬墓地を複数比較する。
  2. 運営主体が自治体の墓地経営許可を受けた正式な霊園かどうかを確認し、宗教条件(宗教不問か、特定宗派か)や永代供養の内容を説明で確認する。
  3. 区画や合祀方法、人数上限、管理期間、費用などを確認したうえで、申込書の記入や本人確認書類の提出を行い、使用契約を締結する。
  4. 火葬後に発行される埋葬許可証を提出し、納骨立会いの日時を調整して納骨を行う。
  5. 納骨後は、年忌法要や合同供養祭の有無、管理料の支払い方法などを確認し、必要に応じて寺院や霊園に相談しながら供養を続ける。

3. 費用・期間・持ち物の目安

項目内容相場・目安
主な費用樹木葬区画の使用料、永代供養料、管理料など。1区画あたり30万〜80万円程度。
付帯費用プレートや石板の彫刻費、開眼供養や納骨法要のお布施など。合計で5万〜20万円程度。
期間契約から納骨・プレート設置完了までの期間。申込みから1〜2か月程度。
持ち物契約者の本人確認書類、認印または実印、埋葬許可証、火葬許可証の控えなど。必要書類の詳細は各施設の案内で確認する必要があります。
  • 費用や期間、必要書類は、地域・宗派・運営主体によって差があります。
  • 契約内容と費用の内訳は書面で必ず確認し、不明点は事前に質問することが大切です。

4. 地域・宗派による違い

  • 地域差:地域によって手順・費用・形式が異なります。地域によって差があります。
    例として、自治体ごとに墓地経営許可の基準やガイドラインが異なり、新しい樹木葬墓地の開設方針にも差があります。都市部は供給が限られ、費用が高く設定される場合があります。
  • 宗派差:宗派によって作法や儀礼内容が異なります。宗派によって差があります。
    寺院運営の樹木葬では、檀家になることを条件とする場合や、法要をその寺の方式で行う条件が付く場合があります。宗教不問と明示している霊園でも、納骨時のみ読経を依頼できるか、合祀後の供養をどの宗派で行うかが異なります。

不明点は寺院・霊園・自治体・専門機関への確認を推奨します。法的な扱いについて判断に迷う場合は、行政窓口や法律の専門家に相談することが安全です。

5. 注意点とまとめ

樹木葬の契約では、個人が宗教法人から別途「許可証」を得ることは通常ありませんが、その代わりに、霊園自体が自治体から正式な墓地経営許可を受けているかどうかを必ず確認する必要があります。

寺院運営の場合は、宗派や檀家制度、永代供養の内容、合祀のタイミングなど、宗教法人が定める規約に従うことになります。宗派によって差がありますので、自身や家族の信仰や希望と合うかどうかを事前に確認することが重要です。

私有地での埋葬や、許可のない土地での樹木葬、散骨に近い行為などは、トラブルや法令違反の可能性があります。気になる場合は独自に判断せず、必ず自治体や専門機関に相談してください。法務・税務に関わる契約内容について不安がある場合も、専門機関への確認を推奨します。

地域・宗派・運営主体によって内容や手順、費用は大きく異なります。不明点は必ず寺院・霊園・自治体・専門機関に確認し、書面で説明を受けてから契約することが安心につながります。

6. 次の行動

  1. 家族や親族と樹木葬への希望や宗教観、予算、誰までを同じ区画に納骨するかを共有する。
  2. 複数の樹木葬墓地を資料請求や見学で比較し、運営主体、自治体の許可の有無、宗教条件、永代供養の内容を確認する。
  3. 気になる樹木葬墓地の規約や契約書案を取り寄せ、費用の総額や管理期間、合祀のタイミングなどを確認し、不明点は寺院・霊園・自治体・専門機関に質問する。
  4. 内容に納得できた場合は、必要書類と費用を準備し、案内に沿って申込みと契約、納骨手続きを進める。

迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。無料相談はこちら

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